chapitre 1 始まり。

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「・・・ふぅ」 302号室に着いた僕は、念のため部屋の壁に穴が開いてたり怪しげな円陣が描かれていないかチェックし終え、手荷物を降ろし一息ついた。 家具は一通り揃っていると聞いて引っ越し先をここに決めた訳だが、確かに欲しい所に欲しい物が置いてあると言うように揃っている。テレビに至っては高性能の薄型液晶タイプだ。 他の部屋も全てこんな感じになっているのだろうか・・・新興の都市で、これだけの家具を予め備えてある上、電気・水道・光熱費に、ブロードバンド回線も常備で、家賃がたったの1万とは・・・あの大家さん、一体何者なんだろうか・・・? 「・・・もう一度、壁を念入りに調べた方がいいかもしれないな」 本気で呪われてたりしたらたまったもんじゃない。 ああ、ちなみに家賃の方は僕をこの島に呼んでくれた人が負担してくれてるらしい。 と――。 「・・・?」
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