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「またそんなの読んでるの?トモ」 頭の方から声が聞こえた。聞き覚えのある声だ。俺は、幼なじみのその名前を口に出した。 「マヤか…」 マヤは、俺の持っていた雑誌を奪った。雑誌をめくりながら、独り言のように言う。 「〔SAI〕ってスゴいよねー。〔SAI〕のおかげで犯罪減ったし、役立たずな警察に頼らなくて済むしさー」 俺は何も返事をしなかった。俺は、〔SAI〕が嫌いだった。
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