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真っ白い校舎の中をグルグルと足早に進んでいく。
途中で何人か廊下にいる生徒とすれ違った。ぶれてしまってよく見えなかったけど、先生とかに用があるんだろう。
きっと。多分。
「おぶっ!?」
木幡さんがちょっと足を止めたので背中に僕の頭が当たってしまった。よくよそ見をした僕が悪かったから、謝ろうとしたけど木幡さんは気にしてなかったのか職員室(部屋の外に掛かってる札で分かった)にズンズン進むので、僕は謝りそびれてしまった。
木幡さんが職員室のドアを開けると教師がまどろむ為のコーヒーの匂いが、ふわんと鼻をくすぐらせた。
「木幡です。新咲尚人君のクラス知ってる方、どなたかいらっしゃいますか?」
僕が誰が立つのか見回していると一人誰かが、立ち上がった。
「おぉ、木幡か。新咲・・・って・・。あぁ転校生の。」
一回大きく伸びをした後、スタスタと僕たちの方にその先生は歩いて来た。只でさえ背の高い木幡さんよりもビッグな先生は前にいると、ドキッとする。
髪はすごい茶髪で馬の毛みたいだ。ちょっと所々はねててワックスかと思う。よくよく見ると地毛だ!すごい!
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