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「わああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
夢から覚める。
覚めてしまったさとお。
その時は授業の真っ最中。
教科担当の教師が怪訝な顔をし、
「なんだねさとおくん?
私の授業で居眠りとはいい度胸です。これからもっと貴方に対する勉学というものを改めて教えなければなりませんね。
そもそも勉めるという字は古来あの孔子がいk…(ry)」
クラスの皆は笑いながらさとおを見る。
ほぼ全員が、である。
……まだ先生の話が続く中、嘲笑の中、
その笑いが出ない人物が二人。
シンヤと、さとお本人。
表面は笑っているに決まっているが…
、ヒトは周りと違う行動を無意識に避ける性質がある。
皆が笑えば笑う。
皆が泣けば悲しむ。
仲間ハズレが嫌な子供のように。
すなわち周りに自動的に合わせようと「プログラム」されているように。
それを見抜いたシンヤ。
さとおの笑い。
あれは作り笑いだ、と。
後にシンヤは語る。
「違和感があったんだよ、違和感が、な」と。
さとお本人は笑えるハズなかった。
何故なら夢の中で折れた左腕が、
夢から覚めた後でも、ずっと激痛を放っていたからだ。
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