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後悔は、すぐにやってきた…。
迷った、
迷い迷って
おそるおそる手にした携帯なのに、
一度、かけようと決心すれば、
慎の番号を引き出す手は、うらはらに滑らかに動いた。
〈プルッ.カチャ…〉
「もしもし…」
〈オキャクサマノ‥オカケニナッタ…~〉
「え!?」
慌ててメールをうってみた…
何もない…
その後、学校で友人達と話す彼の手に
わたしの見たことのない携帯が握られてた時、
ああ、これが彼の答えなんだな…
って思った‥。
後悔なんてモノは、決して先に立つことは無く、
それから1ヶ月後、
突然、彼と両親はアメリカに旅立った。
弟のまさしくんは、学校があるからと、
親戚の家に残ったと聞いている。
だからといって、
元々面識のなかったまさしくんに慎のことを尋ねることもなく、
その後も接点を持つことはなかった。
そして、1年くらいたった頃、
彼がアメリカで亡くなったと
人づてに聞いた…
何故だかはわからない…
その時は、
ただ、突然すぎて
悲しかったかすらもわからなかった…
後悔したのかも覚えてないくらいに、
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