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2人は動き回って銃で勘を頼りに撃っていた。
「無駄ですよ。私にはあなた達がハッキリ見えてます。ほら、こんな近くに・・・」
グシャァ・・
「・・っぐぁ!!」
ナイフがサーフェスの体を傷つける。
「はぁ・・・はぁ・・。くそ・・・」
「(サーフェスもそろそろ限界ね、でもあと少し)」
サリアがサーフェスを気遣っていると。
「油断してはいけませんよ・・。」
グシャァ・・・
「ぃやぁ・・・!!」
ナイフがサリアにも牙を剥いた。それをみてファントムが高揚した声で言う。
「いいですねぇ、女性の痛がる声、ゆがむ顔。これこそ芸術ですよ・・・クックック!」
するとサリアが急に動きを止めた。呆然と立っている。
「どうしましたか?諦めましたか?・・・フッフッフ」
「サリアさん!ダメです止まったら!!」
サーフェスの声にも反応しないでサリアは棒立ちしたままだ。そして小声で何かつぶやいた。
「・・の・・へ・・・いく・・ろう・・・」
「ん?今なんとおっしゃいましたかね?声が小さすぎて聞こえませんねぇ。聞こえる声で言ってくださいよ・・・クックック。」
すると遠くから微かに声が聞こえた。
「現状から右後ろ45度のBポイント・・・」
そう聞こえた瞬間サリアは後ろを振り返り
ダンッ!!
「ぬぁああああ?!」
サリアの撃った銃弾は見事にファントムの胸を貫いた。
「この変態クズ野郎よ!!コレで聞こえたでしょ!満足かしら?」
横たわるファントムに言い放った。ファントムは死にそうな声で問う。
「なぜだ・・なぜ場所が分かった・・・?」
サリアは勝ち誇った顔で答える。
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