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4人は怪我の手当てをしていた。サーフェスが口を開く。
「やっぱりおかしいですよ。」
「何がだ?」
「だって今回の敵も、まるで僕たちがここに来るのを知っていたかのように待ち伏せていたんですよ?」
ハットが深刻な顔をする。
「確かに、まるで行動を先読みされているようだ。このルートは警備が薄いはずだ。」
サリアが確信にせまる。
「じゃぁやはりSEEKsにスパイがいるのね。」
するとハンクがハットに聞く。
「ハットさんよ、THE HIDEがSEEKsの目をかいくぐって動き出したのはいつ頃だ?」
それに対してきっちりとハットが答える。
「一年と2ヶ月前だ、ちょうどサーフェスがSEEKsに入りたての頃だな。」
それを聞いてサリアがハンクの考えに気付く。
「!?・・・ハンク、まさか。」
ハンクが立ち上がって言う。
「あぁそうだ、サーフェスが入隊したのと、敵が動き出したのがほぼ同じって事は・・」
残りの2人も気付く。
「!!」
「サーフェス、お前がスパイなんじゃないのか!!」
ハンクがサーフェスに向かって言い放つ。サーフェスが否定する
「そんな・・僕はスパイなんかじゃないです・・・。そんな事してません!」
感情が高ぶったハンクが切り返す。
「じゃぁ誰なんだ!お前以外に怪しいやつはいないんだよ!!」
「そんな・・・。」
ハットがハンクを落ち着かせる。
「落ち着くんだハンク、サーフェスはスパイではない。俺はこいつが赤ん坊の時から育てたんだ、敵のスパイなはずがない。」
サリアもハンクに言う
「そうよハンク、サーフェスはハットさんに育てられたの、スパイができるはずないわ。」
「くそ!いったい誰が!?」
ハンクは納得できない様子で外へ出て行った。
サリアがハンクの代わりにサーフェスに謝る。
「ごめんなさい、あんな事言うやつだけど根はやさしいの・・・許してあげて。」
「いいんですサリアさん、僕が疑われるのも無理ないですから。」
サーフェスが言うとハットが冷静に言う。
「ハンクが戻ってきたら出発にしよう、敵が待ち伏せていようと、もう戻れない。進むしかないんだ。」
しばらくしてハンクが戻ってきて、4人は出発した。
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