『砂嵐』

2/5
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
村に着くと、ギルドから出張している竜人族のお姉さんが、二人を出迎えた。 「あら~、待ってたわよ~。アナタタチにオシゴトよ~。」 カナデが、すかさず返した。 「ディアブロスですね。マスターからの御依頼で」 「知ってるなら話が早いわ~。そのディアブロスって言うのは、黒い一本角なんですって」 クルースニックが不思議そうに聞く。 「黒いって事は、亜種ですか?」 「う~ん、違うみたいね~。角だけが黒いの」 カナデとクルースニックが顔を見合せ、首を傾げる。 二人とも、そんなディアブロスは見たことも聞いたことも無い。 そんな二人を見ながら竜人族のお姉さんは言う。 「私の知っているのは、これくらい。引き受けてくれるかしら?」 カナデがクルースニックに 「ま、ディアブロスに変わりは無いんだし。」 と背を押す。 「やりますか」 と、クルースニックも笑顔で応える。
/61ページ

最初のコメントを投稿しよう!