新たなるトビラ

2/9
前へ
/631ページ
次へ
日曜の朝。 1人の少女がベンチに腰掛け、誰かを待っている。 「まだかな~?」 ベンチに座っているのは雫。 待っているのは勿論壟。 実際の待ち合わせ時刻は10:00なのだが、今の時刻は9:30。 雫はかれこれ1時間はベンチに座っている。 「ねぇ、彼女1人~? 俺達と遊ばな~い?」 いかにもチャラ男が話しかけてくる。 ナンパだ。 「ごめんなさい。 待ち合わせなの」 さすがは雫。笑顔を絶やさずに言う。 慣れているのだろうか? 「つれないな~。男待ってるの?」 チャラ男が聞いてくる。 この上なくうざったい。 「えぇ」 笑顔のまま言う。 作者ならキレますね。はい。 「え~!! そんなヤツほっといて俺達と遊ぼうよ~?」 そんなヤツ。てところで雫の眉がピクリと動く。
/631ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2734人が本棚に入れています
本棚に追加