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学校が休みで
母親も休みの日
あれは14歳の誕生日前の事だった
ちょくちょく仁さんは家に遊びに来るようになった
それも居座る様に
私は母親に話してるのにその話に入ってくる仁さんが嫌だった
やっと取れるコミュニケーションなのに
今まで母親と2人でやってきた世界に他人が入り邪魔された気持ちになった
母親は私が仁さんの事を煙たがってる事に気づいたのか、母親は母親なりに考えた事があった
私と仁さんを仲良くさせる作戦だった
ある日
仁さんは私の部屋をノックした
私は冷めた声で言った
「なんスか」
仁さんは笑顔で言った
「纒ちゃん、何か欲しいものある?あるなら今から買いに行こうか♪」
……
私はキレそうになった
物で釣ろうとする
この大人の汚い手口
私は一言
「結構です」
といい強くドアを閉めた
辛かった……
本当は素直に母親の幸せを祝福したかった…
だけど新しい父親と認めたくなかった…
母親は私だけの母親でいてほしい…
男が居る生活なんて嫌…
私は悔しくて、どこか寂しくて泣いた
母親に一番分かってほしくて仁さんに沢山反抗的な態度で接した
母親は私がどんどん荒れていくのを見兼ね
仁さんと別れたようだった
失恋した母親はすごく落ち込んでいた…
何かすごく罪悪感があった
でも、自分の気を引こうと物や金で釣るような人を受け入れるなんて
私にはできなかった
それからと言うものの
私はどんどん母親に反抗するようになった
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