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まだ…私だけの母親で居てほしかった
ただそれだけの理由だった
仁さんの存在がなくなり私は中学校最後の夏休みを送っていた
夏休みはほとんど友人と遊び歩いていた
母親はもちろん毎日仕事で家には居らず
私の私生活はやりたい放題だった
そして私は年上の彼氏ができた、それまでにも付き合った人は居たが真面目に好きになったのはこの人が初めてだった
彼はとても優しくどこか私にもファザコンチックな所があり、この頃から父親の存在をすごく意識するようになった
“私の父親も私にはこんなに優しかったのだろうか”
そう思う様になっていった
私は父親の温もりを恋人に求め始めていったのだろう
この頃から
父親に会いたいと思った
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