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コーナー
「勝手な事を言いおって、何とか攻撃しておれば・・・」
ダニエル
「だ~か~ら~、艦橋に取り付いていた一機に触れただけで、我々のこの艦隊、全滅ですよ。」
コーナー
「しかし、これでは”敵前逃亡”と同じだ。
生き恥晒すのと・・・ 」
ダニエル
「それで勝てて、グレン総督に地球渡せれればいいけど
”精一杯闘って負けて全滅でした”
じゃ話にならん。」
「確かにその通りだ、死ぬのだったら地球を征服してからにして欲しいな。」
突然モニターが点き、グレンが話に割り込む。
コーナー
「は、総督、申し訳ありません。」
コーナーは青ざめて頭を下げる。
ダニエル
「総督、今のままでは不利なのは目に見えている。
だからと言って、立て直すのに木星圏迄戻ってるのでは時間が掛かります。
現在ポイントより、少し戻ってた所にデブリ帯があり採掘の終わった資源衛星があります、そこに、前線基地を造り、立て直しを図ろうと思いますが。」
コーナー
「ダニエル、何を勝手な・・・ 」
グレン
「良いだろう、建設資材等を積んだ補給艦をそのポイントに送ろう。」
ダニエル
「ありがとうございます。」
グレン
「しかし、奴等は何者かね。
かなり優秀な技術を持っているみたいだな。」
ダニエル
「彼等は”D・A・M・S”、
民間の防衛組織と言ってました。
MobileArmsの名は”GENIMAS”だそうです。
恐らく、今みたいな状況を想定し数年前から組織化されていたのでしょう。」
グレン
「地球に降りる前にデカイ壁が出来たな・・・
ダニエル
「だが、我々も努力すれば同じ性能いや、それ以上の機体を開発することも不可能ではないと考えます。
ですから、焦らずにじっくりと作戦を立て直す必要があり、この辺りの基地は必要と考えます。」
グレン
「頼んだぞ、コーナー大尉、グレン大尉
グロリア大尉、ゲリル中尉。」
全員
「ハッ!」
グレン
「では、二、三日中に、資材を発進させる。」
ダニエル
「よし、調度いい資源採掘惑星を捜し、サイクロプスで作業をしよう。」
こうして、トラニシオンは予期せぬ壁に当たり、前進基地を建造する事となった。
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