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数週間後、トラニシオンと宇宙統一政府の交渉は決裂し、トラニシオンは木星圏から大軍勢を発進させた。
宇宙統一政府側も交渉が上手く行くとは考えておらず、ただ軍備を強化する時間稼ぎがしたかったと言うのもあったのだ。
ただ対抗する為のMobileArmsを造っても、パイロットがかなり限られる。
訓練の時間も殆ど無いに等しいのだ。
兎に角、木星から地球迄、最速でも一ヶ月は掛かる、それまでに対抗策を取らねばならないのだ。
その頃、某宙域
「とうとう動き始めたね。」
そう口を開いたのは”ヘンリー・ジャック”(♂33歳)と言う青年。
「地球統一政府が時間を稼ぎ切れなかっだけさ。」
そう言い返したのは”デビット・クルー”(♂31歳)と言う青年。
「で、どうする?」
と、問い掛けたのは”ピエール・トライアント”(♂33歳)と言う青年
「どうする?」
質問を他に質問で振った男、”アレキサンダー・デリオ(38歳)地球連邦政府のエドワード総督の双子の兄である。
「俺に振るなよ!あんたが俺達の親分だろ!」
苦笑いしながらうろたえるこの男、”サトル・バークレイ(34歳)である。
アレキサンダ
「だって君の方が頭良いだろう?」
サトル
「ん、なわけねえよ、ったく・・・
で、放って置く訳にはいかないでしょ?」
ヘンリー
「敵のMobileArmsの性能は判らんかな~?」
アレキサンダー
「大丈夫、君達のが遥かに強いでしょ。」
デビット
「根拠は?」
アレキサンダー
「何となく(笑)」
ピエール
「これだよ≡3・・・
ハイハイ、見てくれ。
木星圏のMobileArmsだ・・・
型式MSX001S呼称は”サイクロプス”だそうだ。
作業用ワーカーMW012S”ドッヂ”ベースらしいが原型は無い。
ま、開発中にあれこれ改良していったらこんなになりましたって感じだな。
性能は”ドッヂ”基本なら約ゲインで二倍、ジェネレーターは三倍かな。
兵装はジェネレーターが弱いから実弾ライフルとバズーカ、ヒートサーベルだね。」
サトル
「よく調べたな・・・」
ピエール
「まあ、ハッキングは得意だからね(笑)」
ヘンリー
「余り自慢出来る特技じゃないけど、凄いな。(苦笑)」
ピエール
「余計なお世話だ(笑)
欠点は核融合炉とジェネレーターがうちのより倍の大きさだ。
更に性能は半分、技術としてはマダマダだね。」
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