解放

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ずっと 我慢してた気がする それは 物心ついた時から よい子でありたい 皆から愛されたい 生あるモノを全て愛したい そう 思い 生きてきた 誰にしもある限界 私は理解(わか)らなかった 私は知ら(気づか)なかった ある日 私の中で何かが 弾けて爆発した その塊(心)はいとも簡単に粉々になり 粉末となって風に流され 消えた 今までフタをして隠していた何かが溢れ出てきた 『私は良い子でいる必要はない』 『皆に好かれなくても構わない』 『誰とも関わらなくても問題ない』 そう 私は偽善者でいたのだ 私のままでいればいい 気にせず 気にかけず 気を使わず あの日 弾けた私の心の壁は 偽善者と言う名のフタだったのだ .
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