【椎名 蓮】

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営業後の事務所は賑やかである。 今日の店での出来事やらバイト同士の内輪話、何気に皆「会話」って行為が好きらしい。 誰かがタイミングを見計らってお開きを告げなければ永遠と話してそうな勢いだ。 「ほんじゃ皆、帰ろうか!」 いつものことだが… 結局、僕が座談会の終わりを告げ、パイプ椅子から腰を上げる。 「今日も1日、お疲れ様でした。」 店の前で皆と別れ僕も家路へと急ぐ。 急ぐ理由はと言うと… 自分のホームページの更新がかなり溜まってるのだ。 此処のところ、仕事にかまけて更新をサボってたからなぁ… 今日こそはその作業に没頭したい。 ただそれだけの事なのだが… 僕にとっては充実した生活を送るためにとっても重要なことなのである。 高校の時に『ゲイ』として生きることを決めた僕にとっては… 必要不可欠な「ゲイ」仲間とのコミュニケーション手段なのだ。 僕は『椎名 蓮』、今年23になる何処にでも居るような普通の「ゲイ」なのだ。
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