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僕が自分の異変に気づいたのは小学校のときである。
5年生の時、林間学校で夜な夜な行われたクラスメイトとの「恋話」で自分が周りの友達と違うことに気づいた。
幼馴染の亮太もクラスで人気者の孝史も口から出てくる相手は女の子。
なのに僕の頭に浮かんでくるのは男の子ばっかなのだ。
嫌でも自分の異変には気づかされる。
「蓮は誰が好きなん?」
「えっ?」
いきなり亮太に話をふられ戸惑う。
「う~ん…誰やろ?」
周りとは違う自分の答えをそのまま吐き出すわけには行かない。
とっさに僕はそう感じ…
そのまま話を流そうと努力する。
今思えば、適当に同じクラスの女の子の名前を出せばよかったかもしれないが…
その時は焦ってて思いつかなかったのだ。
「蓮は好きな子おらんの?」
「そんなことないやろぅ?」
「椎名だけ隠してるとかありえへんわ!」
同じテントの男子クラスメイトは皆、僕の方を見ながら色々と口走る。
「…。」
しばしの沈黙。
「…。」
またまた沈黙。
「う~ん、今はおらんかも…。わかれへん。」
結局、色んな事を考えたけど思いつかず…
うやむやに流すしか出来なかった。
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