腐ったオナゴ

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その日以降男は何かと私に話かけてくる。昨日こんなんあったとか今日はあの番組見なあかんとかどれもくだらないものばかりだ。 「なぁーいつも弁当一人で食ってるけど寂しないん?」 4限の授業中男は急に話しかけてきた。 「別に。誰かと食べるなんて約束していないし。」 体を軽く横に向け小さな声で返す。 「そぉなんやぁ…せやったら昼休みなったら屋上行く為の階段にきてな。」 「ちょっとなん…」 言葉が授業の終わりの鐘が遮る。 「待っとくから絶対きてや。」 そう言い残すと男は走り出していた。
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