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私がテントの中にあった布切れを羽織ると、彼もようやく落ち着いた様で、今は焚き火から離れ向き合って座っている。
「私の身体を見た以上、角と尾も見たんだろう?」
「……はい」
少し困った様に返してきた。
――別に問い詰めてる訳ではないんだが。
「そうか、ならば話が早いな。察しているだろうが、私は普通の人間では無い、信じられないと思うが二日前まで……お前達人間が黒龍、ミラボレアスと詠んでいた存在だ」
空間が止まる。
――いや、性格にはリクヤが固まってしまった。
私の予想外の台詞で、理解が追い付かなかったのだろう。
私自身も目が覚めてみたら人間になっていて、かなり困惑したからな。
無理もない。
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