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「あぁ…君の方が余程良い名を呉れるだろうしな。それに……
付いて行く――と、言ったとき…君を信じたからな」
柔らかく笑いかけながら応えた。
それを見てリクヤは、一度下を向き
「はい」
――と、微笑みながら言った。
――それから少し。
「リディア……か、いい名だな」
「はい、村にある古い言葉で"希望"を意味するんです」
「希望…か、災厄と呼ばれた私が希望を背負うとは…皮肉だな」
――しかし、俯く彼女の口許は笑っていた。
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