私の鬱ソング

　
（こんなもんでいいかな。よし送信！）

（ちょ、ちょっと、なんでハンドルネームに私の名前を！）

（はいはーい煩いと追い出されちゃうよ？）

私はホームルーム終了後、制服のまま定期でいける地味なネットカフェの個室でパソコンを叩いていた。

そしてまず実験として一人の死にたがりにメールを先程送信したばかり。

私が目をつけたのはSNSコミニュティサイト。
ここなら掲示板よりも個人個人で通信を行うことが可能だし、なにより携帯・PCの両方に完全対応していることが魅力的だ。

もちろんある程度の情報は入手済み。
ｼ ﾅ ﾘ ｵ
実験工程もまとめた。

あとは実際にうまくいくかどうかね･･････

とりあえず、まずは実験対象に接近そして親しくなること。

私の設定はそいつの病み詩に共感した同い年の病み少女。

少なくとも小説の体で投稿している詩に共感したという少女を邪険に扱うはずはないだろう。

反応を待つ間、痕跡を残さないようにログアウトしてからどんな病み系コミューンがあるのか、現在どんなスラングが使われているのかをなどを調べるためにキーボードを叩いた。

キナはアナログ人間だから画面を見るのは早々に諦めて、飲み物を取りに行ったりでうろうろしていた。