じいさんのオルゴール

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 次の日俺は洋館を後にした。急に居づらくなったのだ。あの音楽を奏でる洋館にいていいのは、あのじいさんだけのような気がした。今でもあそこにある洋館は、聞かせる相手の不在を知らず、決まった時間にあの音楽を奏でているのだろうか。  いや、俺は考えた。あんなすばらしい音楽だ、あのじいさんは今でも毎日、レクイエム代わりに聞いているのに違いない。
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