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先輩と何度かデートらしき物をする。が、やっぱ楽しくない。
何見ても何聞いてもトモの事が頭をよぎる。
また絶妙に先輩とトモの好みが似てて、それが更に俺の気持ちを暗くする。
「そういえば、友近と鹿川先輩って付き合ってるって本当ですか?」
話す事がなくて、直球勝負に出る。
「ん…アキは好きって言ってたけど……そういえば友近君と仲良かったよね?今度ダブルデートしよっか!!」
「え!…」
先輩が早速携帯を取り出して鹿川先輩に電話し、テキパキと時間と場所を決める。
こういう所もトモと似てる。
「じゃ友近君に連絡しといてね♪」
メモを渡され、頼まれる。俺は嫌とも言えず押しきられる。
先輩が帰った後、久々にトモに電話する。
携帯の手が震える。
「光一…」
久々に聞いたトモの声。泣きそうなくらい胸が詰る。
「…今度の日曜に遊園地行くから、朝10時に駅前集合!!」
用件だけで電話を切る。
…あれ?なんか言い忘れたような…ま、いっか。
つうか、トモ…俺の事、本当にどう思ってんだろう…
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