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お化け屋敷を出、トモと鹿川先輩がやたら仲良くなってるのが余計に腹立たしくて、トモを無視した。
「最後の閉めはやっぱ観覧車でしょう♪」
片桐先輩に引かれ、観覧車に分かれて乗り込む。
「友近君とアキ、なんかお化け屋敷から急に仲良くない?」
わかってるから、追い討ちをかけないでくれ…
「私達も仲良くしよっか?」
「…えっ…」
不意に片桐先輩にキスされる。
柔らかくて、優しくて、すごく良い匂いがする。
でも…やっぱ…トモがいい…
「ごめん…私、強引だよねι前好きだった人にも言われて…でも…今、好きな気持ちは今じゃなきゃ伝わらないって思うから。」
片桐先輩って…
「ごめんなさい…やっぱ…俺…」
「うん。わかってる。友達として全力で光一君の恋、応援するから!!」
強いなぁ…俺…こんな辛いの…耐えらんないのに…
観覧車を降り、トモを見る。
『今、好きな気持ちは今じゃなきゃ伝わらないって思うから』
さっき言われた言葉が頭をよぎる。
吸い寄せられるようにトモの方へ歩きだし、抱きつきキスする。
後悔は…後ですりゃぁいっか…今は…トモを誰にも渡したくない!!
首や腰に手が回り、ぎゅっと抱き締められ、唇に舌が当たる。
求められ、応じるように唇を開け、濃厚なキスをする。
周りに観客が増え始め、唇を離す。もう…立ってられないかも…頭がぼーっとする。
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