点滴

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他の男からの呼び出しで、あの密室に向かう。 全く好みでない男の相手を手早く済ませ、ふと彼を見る。 眉間の皺も、ギュッと閉じられた目や唇も、痛みに耐えている姿が誰よりも良く似合う。 彼に近寄り、接部を見る。 そこは、有り得ないほど腫れ上がり、白かった肌が、赤黒く色を変えている 「痛かったら言えって言ったろ!!」 慌てて固定を外し、彼の内部に入れた器具を一気に抜き出す。 血と体液が、白いシーツや彼の肌にかかる。 痛みの為か、恐怖の為か、彼の涙で潤んだ目が俺を捉え、訴えるようにじっと見つめる。 罪悪感に、彼から目を反らし、新しい器具を取りに急ぐ。
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