慶太

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今日…初めてバイトに行く!! と、言っても、母の姉(つまり伯母)が、お店をするんで、人手が足りないから、夏休みの間だけのアルバイト。 お母さんはバイト禁止と言ってたけど、伯母さんに押し切られ、高校1年だし、夏休みだけならと渋々OK。 面接もあるようで無いような(お母さんを説得しながら、給料や休みを説明、僕に自分が持って来た履歴書を書かし、プリクラを持って行った) 手書きの地図を手に、指定された自転車置き場に自転車を置き、キョロキョロする。 そろそろ伯母さんが迎えに来ても良い時間なんだけど? 「楠木慶太君?」 名前を呼ばれ振り替える。 目の前に30代くらいの男性。 短髪にGパンにTシャツ。 清潔そうな感じだが、無表情で、ちょっと怖い。 「楠木慶太君で合ってる?」 もう一度確認され、頷く。 「俺、チーフの椎名薫。こっち。」 手短に挨拶され、返事をしないうちに歩き出され、慌てて付いて行く。 チーフ?チーフって偉い人? ちゃんと挨拶した方が良いよね? そんな事考えてたら、速足の相手に置いて行かれそうになり、慌てて追いかける。 呑み屋街の雑居ビルの一つに入って、エレベーターに乗る。 3階に着き、右に曲がったすぐのドアをポケットから出した鍵で開け、中に入って行く。 慌てて後を追いドアをくぐる。
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