眼鏡×メガネ

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「じゃね…またmail頂戴。」 「あぁ。」 軽いキスをし、彼女の車から降り、いつものように手をひらひらさせて見送る。 寒さでポケットに手を入れると、さっきもらった金であんまり暖かく無い。 そのままコンビニに寄り、夜食のカップ麺とジュースを買い、家に帰る。 玄関の前で眼鏡を掛け、鍵を開け、暗い家に静かに入る。 だが、パチッと灯りをつけられ、眩しくて目を閉じる。 「こんな時間まで一体どこに居たの!?塾のお友達はもうみんな帰ってるって…」 目を開けなくても、声の主が誰だかすぐ解る。 「っるせぇな。俺の勝手だろ。」 靴を脱ぎ、玄関直ぐの階段を足早に上がる。 部屋の入り、鍵を閉める。 ポットのお湯をカップ麺に注ぎ、夜食。 食いながらポケットの金を財布にしまう。 高校になってからの俺の習慣。
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