59人が本棚に入れています
本棚に追加
/101ページ
「じゃね…またmail頂戴。」
「あぁ。」
軽いキスをし、彼女の車から降り、いつものように手をひらひらさせて見送る。
寒さでポケットに手を入れると、さっきもらった金であんまり暖かく無い。
そのままコンビニに寄り、夜食のカップ麺とジュースを買い、家に帰る。
玄関の前で眼鏡を掛け、鍵を開け、暗い家に静かに入る。
だが、パチッと灯りをつけられ、眩しくて目を閉じる。
「こんな時間まで一体どこに居たの!?塾のお友達はもうみんな帰ってるって…」
目を開けなくても、声の主が誰だかすぐ解る。
「っるせぇな。俺の勝手だろ。」
靴を脱ぎ、玄関直ぐの階段を足早に上がる。
部屋の入り、鍵を閉める。
ポットのお湯をカップ麺に注ぎ、夜食。
食いながらポケットの金を財布にしまう。
高校になってからの俺の習慣。
最初のコメントを投稿しよう!