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「……………」
「ねぇねぇパパ~!パパがこうしえんでゆうしょうしたときのおはなして~!」
「オイ、つかさ!父さんは疲れてんだぞ!」
「いや大河、気にすんな父さんはまだまだ若いからななぁ春♪」
「よかったねぇ♪つ~ちゃん♪パパは昔からカッコ良かったんだよ~ちょっと鈍感だったけど…」
「まぁいい。そうだなぁ…あれはまだ桜の花びらも散り切らない頃でな。父さんは一人の男に出会ったんだ。」
「腹減った~♪腹減った~♪」
「はいはい♪もうすぐご飯出来るからね♪」
「ねぇ母さん。父さんは?」
「ん~?どっかうろついてんじゃない?きっとまだ優勝気分に浸りたいんでしょ♪」
「ねぇ!母さん!父さんってどんな感じだったの?昔から付き合ってたんでしょ?」
「え~…お父さんはね♪とにかく真っ直ぐで熱くてカッコ良かったんだよ♪えへへ♪」
(母さんと父さんて本当にラブラブだなぁ…京虎おじちゃんと春おばちゃんみたい)
「そ~だ♪せっかくだから甲太朗に教えてあげる♪甲子園での戦いを♪」
「あ~む♪ふぇ?」
「コラ!つまみ食いすな!!」
「………ここで全てが始まったんだな……なにもかも全て懐かしい。京虎は今度三人目生まれるらしいしな…すっかり俺等もオッサンだな………」
瞳を閉じれば、
聞こえて、くるだろう。
あの日、あの時、あの場所の………………………
『カキーーーン!!!』
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