メルヘンの国のサスペンス

2/2
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
ピンクの空。 ピンクやオレンジのレンガの道。 ピンクのキノコの家。 そのメルヘンな可愛い町に私はポツン…と立っていた。 恐らく散歩をしていたのだろうね。 私はレンガの道を、ただ真っ直ぐ、真っ直ぐ歩いいた。 ただのんびりと… 心は安らいで、町は平和で、気候は暑くもなく、寒くもなく。 町はにぎやかで、みんな笑顔だ。 突然…隣町の住民がこっちへ猛ダッシュで逃げてきた。 『逃げろ!逃げろー!』隣町の男達が叫んだ。 私達は、余りに突然の事でわけが分からない。 隣町の住民が、なぜ死に物狂いで走っているのか…。私達は隣町の住民が何から逃げているのかわからず、立ち止まってしまった… そして、私はみた。 ピンクの戦車がこちらへ向かってくるのを… 三台来た。 向こうは攻撃してこない 私は、特に戦車が怖かったわけでは無いが、空気を読んだ。 でも…戦車のスピードが遅い。気をつければ、普通に避けれるスピードだ。 まぁ、私は普通に走って逃げてましたけど… 走っていて、なんだか足に違和感を覚えた。 重い… 走るたびに足が重くなっていく。 私の町に住む住民達も、空気を読んで走って逃げている。 しかし、足に違和感があるのは…どうやら私だけらしい。 どんどん重くなっていく足。 私は、とうとうよつんばいになってしまった… 『足が重い…。』 気付くと、真後ろに戦車が… 『助けて…』 身体が動かない。 戦車との距離… 数メートル 数十センチ 数センチ………………… おしまい
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!