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ピンクの空。
ピンクやオレンジのレンガの道。
ピンクのキノコの家。
そのメルヘンな可愛い町に私はポツン…と立っていた。
恐らく散歩をしていたのだろうね。
私はレンガの道を、ただ真っ直ぐ、真っ直ぐ歩いいた。
ただのんびりと…
心は安らいで、町は平和で、気候は暑くもなく、寒くもなく。
町はにぎやかで、みんな笑顔だ。
突然…隣町の住民がこっちへ猛ダッシュで逃げてきた。
『逃げろ!逃げろー!』隣町の男達が叫んだ。
私達は、余りに突然の事でわけが分からない。
隣町の住民が、なぜ死に物狂いで走っているのか…。私達は隣町の住民が何から逃げているのかわからず、立ち止まってしまった…
そして、私はみた。
ピンクの戦車がこちらへ向かってくるのを…
三台来た。
向こうは攻撃してこない
私は、特に戦車が怖かったわけでは無いが、空気を読んだ。
でも…戦車のスピードが遅い。気をつければ、普通に避けれるスピードだ。
まぁ、私は普通に走って逃げてましたけど…
走っていて、なんだか足に違和感を覚えた。
重い…
走るたびに足が重くなっていく。
私の町に住む住民達も、空気を読んで走って逃げている。
しかし、足に違和感があるのは…どうやら私だけらしい。
どんどん重くなっていく足。
私は、とうとうよつんばいになってしまった…
『足が重い…。』
気付くと、真後ろに戦車が…
『助けて…』
身体が動かない。
戦車との距離…
数メートル
数十センチ
数センチ…………………
おしまい
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