ハジマリ

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
  「急がなくっちゃ…」 息を切らしながら呟く   時計を確認すると時刻は既に午後1時を回っている 待ち合わせをした時間はとっくに過ぎていた   「どうして今日にかぎって目覚ましを忘れるのよ!!」と、つい自分で自分に文句を言ってしまう 確かに寝坊はいつもの事だが何もこんな日に忘れるなんて…   「まだ…待っていてくれてるかな…」 不安に駆られて急ぐ足を更に早める   まだ寒い3月 木陰に雪が残る散歩道を彼女は走っていた…  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!