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「でっ!『何』の子ども!?」
「何って・・・。どう見ても人間の子どもだろう。お前にはあれが犬や猫に見えるのか??」
「そう!問題はそこなんだよ!!」
面倒くさそうなリウォードの言葉に、ビシッ!!っと右手の人差し指を前に突き出し、よく言ったと言わんばかりにヴァンは、勢いよく首を縦に振る。
「どういうことだ?」
ヴァンが何を言いたいのか全く分からず、彼は大人しくしている子どものほうへ目を向ける。
途端、それと視線がぶつかった。
まだ自分の事は警戒しているのか、子どもは自らの胸の辺りをギュッと掴み、瞳を揺らす。
その仕草が、一人取り残され大勢の人の中から必死に親を探す迷子のようだと、リウォードは思った。
・・・っと、そうじゃなくて。
ヴァンが言わんとすることを理解するために、リウォードは行動を起こす。
颯爽と子どもの前まで行くと膝を着き、目線の高さをを合わせた。
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