束の間の休息

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リウォードは頬杖をつくと視線をヴァンから逸らし、今度は盛大にため息をついた。 「・・・ホント、恥ずかしいやつ」 「そんなつれないこと言わずに、感情表現が豊かだと誉めてくれよなー」 ご機嫌にリウォードの応対をするヴァンに、誰が褒めるか。と捨て台詞をはく彼の頬は僅かにだが、何時もよりも赤みを帯びていた。 そのことに気付きはしたが、これ以上茶化すとリウォードが本気でキレると思ったヴァンは、喉まで出かかった言葉を飲み込んで、ニヤニヤと笑うことに留めたのであった。 「失礼いたします。空いたお皿お下げさせていただきます」 二人の言い合いが終わった直後、ここぞとばかりにウエイトレスが声を掛けてきた。 「はい、お願いします。・・・ヴァン」
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