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玉響
夢を見ていた
ずっと…
長い長い夢を
覚めることなんて望んじゃいなかった
例え夢だとしても
心地よいその中で
ずっと溺れ続けていたかった
これは夢なのだと
頭の奥の芯の方から声がしても
それでも
これが偽りだとしても
俺には全てだから
だけど
…ゆっくりと
俺は目覚た
俺の全てを否定して
俺の全てを捨てて
それでも
この胸を焦がす篝火は
消えることはない
きっとこの先も
この胸は焦がれ続ける
貴女を求めて…
この骨と肉を腐らせ
この血を垂れ流しながら
今は見えないその姿を掴む為に
その為に
今は夢に堕ちてゆく
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