59人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
わたしは声のした方に、恐る恐る向きを変えた。
(どぅか、あのオヤジじゃありませんよぉに…)
祈りながら、振りかえった。
心臓がドクンと大きく脈を打った。
そこに立っていたのは、あのオヤジだった。
オヤジはニヤニヤと気持ち悪い笑顔を浮かべている。…しかも尋常じゃないほど汗をかいている。
怖い…
キモい…
わたしの気持ちも知らずに、そのオヤジは話を続けた。
「どこに住んでるの?」
会って間もない人にそんな個人情報言えるかっつーの!!
「それは…ちょっと…」
オヤジは、ひるむコトなく次の質問をしてきた。
「す…好きなタイプとかどんな人?」
「カッコイィ人…です。」
ありきたりな答えで答えとけば大丈夫でしょ。
あー!!早くマコト来てー!!
心の中で叫んでみる。
「これから食事に…」
「リカ!」
オヤジの言葉を遮るよぅに、わたしを呼ぶ声がした。
最初のコメントを投稿しよう!