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「禮夜が殺そうとしてたのって誰?」
凄く気になっていたので聞いてみた。
「武田信玄だ」
「Σたけ…ッ!武田信玄って病死じゃなかったの?!」
「病死に見せかけて毒薬で殺そうかと思っていたんだがな」
懐から薬を取り出して見せてきた。
なんつう方を暗殺するつもりだったんだコイツは…!
「さて、行くか」
禮夜は立ち上がり玄関の方へ歩いて行く。
「どこへ?」
「あいつ等が居る所だ。葵、案内しろ」
「Σはぁ?!あんな遠い所…いくらすると思ってるの!言っとくけど馬なんて居ないからね」
禮夜は少し考えて懐から紙切れを取り出した。墨で描かれた地図だった。
「仕方が無い…一人で行くか。此所はどこなんだ?」
「わかりにくいなぁこの地図!待っててよ」
僕は部屋に戻って日本地図と地域の地図を禮夜に渡した。
「大体ココが僕の家かな。さっきテレビ…小箱の中の映像はココ、かな」
「わかった」
禮夜は地図を懐にしまい、玄関のドアに手をかけた。
…かけたのはいいが、開けない。
「どうしたのさ」
「…横に開かないぞ」
ああ、日本の扉と違うしね(笑
僕はドアを開けて禮夜を見送る。が…心配になってきた。
もし帰り道がわからなくなったら?
地図の見方を間違えたら?
「……やっぱり僕も行く」
「は?」
「僕も禮夜に着いて行く!!」
心配で行かせられなかった。
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