15人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
『暇だ……』
職員室前、葵に放置された禮夜。周りには誰も居ない…と、思っていた。
「こんにちわ」
「……ああ」
禮夜の隣には眼鏡をかけた男が立っていた。禮夜よりも少し背が高い、ボサボサ髪の男。
その男は禮夜の手を引き職員室へ連れて行く。
「君も転校生でしょう?俺も今日からこの学校に通うんだ」
「そ、そうなのか」
職員室に入り、目についた先生を見付けると担任まで案内してもらう2人。
なんと2人は同じクラスだった。
「あは、一緒のクラスだね♪俺は『高田隆也』って言うんだ」
「…タカタカ?」
「『タカダ タカヤ』…うーん、いいボケをありがとう」
禮夜が自分の名前を言おうとした時、担任に呼ばれ2人は教室へと向かう。
先生がHRの時間になっても来ない教室は、自由勝手な時間を過ごす生徒達。
お菓子を食べるなり、音楽を聴くなり、黒板に落書きなど…。葵もその中の一人だ。
「葵~、先生マジ遅くね?」
「あ─…ソレね、今日転校生来るからだよ」
「Σウッソマジで?マジで?!」
「お前マジマジ煩いよ」
最初のコメントを投稿しよう!