15人が本棚に入れています
本棚に追加
「…低くないか」
いざグラウンドに立てられた高跳び台と棒。
高さは人間2人分程はあるのに低いと言うこの男。
「あ゙ー?これ以上高いのなんて俺等の学校にはねーよ」
「しょうがないな…」
ブツクサと文句を言いながら台の前まで走って行く禮夜。
── ダン!!!
あの高さの台を軽々と跳び越えた。
そしてぽつりと一言。
「…低い」
女子の黄色い(ピンクい?)歓声が響く。ここはライヴ会場か?
「次は隆也君の番だよ~v」
「頑張ってね~vV」
「あー…はい!」
隆也君はすぐに台に向かって走り出した。
「ちょ、高さ低くして…」
── ダン!!!
なんと、隆也君も楽々と台を跳び越えた。
「え?…あの、何か言いましたかー?」
「なな、何も言ってねーですよー!」
絶対コイツ等人間じゃないよ…鳥人だよ…。それかカエルかバッタ。
周りが歓声で煩い中、一人沈む私だった。
「危なかったぁ!もう少し高かったら駄目だったよ」
「そうか?余裕だっただろう」
「そんな事ないよ!禮夜君の方が余裕だったじゃん!」
「まぁな」
なんか友情が芽生えてるよこの2人!
最初のコメントを投稿しよう!