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渋々と僕をおぶさり、屋根を飛び渡って逃走者を追う。日はとっくに落ちて辺りは暗闇。全く回りが見えない。
禮夜は木の葉をむしり取ると口に当てて音を鳴らした。
頭上からバサバサと何かの音がする。上を見ると大量の烏が此方へ向かってきた。
「Σギャァアア!!!カラスゥウ!!!」
「…行け」
禮夜が命令すると同時に、烏達は四方八方へ飛んで行ってしまった。
「何なんだあの烏達は!!」
「ただの使だ。馬鹿みたいに動き回ってもすぐに逃げられるだろう?先に烏達に捜させたほうが早い」
お前にも紹介してやろうか、と言われたが丁寧にお断りをした。
ぐぅ──…
「Σあ…///」
夜中に起こされてお腹が減った僕の腹が鳴く。
何も食べ物持って来て無いんだよなぁ。
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