白坂 圭 4

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「お前俺んち来たら毎回ソレ聞くな。 特に報告するようなことは何もないよ」 「気になる相手も?」 「気になる相手、ねぇ……」 一口グラスに口をつけながら考えるふりをする。 「なんとなく可愛いとか、その子の笑顔見たら嬉しくなるとか。 逆に、心配だとか、ほっとけないとか、気付けばその子のこと考えているとか」 真面目な晃司が笑える。 「ハハ。 お前、乙女か?」 「ちゃかすなよ。 よーく考えてみろ。 1人くらいいないか?」 俺はフローリングに伸ばした足を片足だけ曲げてそこに頬杖する。 嫌でも浮かんでくる顔が、姿が、頭の中で輪郭を顕わにし出す。
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