「……」
……よーく考えさせるなよ。
気付いていても認めたくない方向へ行きそうになるじゃねえか。
片手でグラスの縁を持ち、カランと音を立てさせる。
「……。
若干約1名……」
「えっ、いるの?」
晃司が興味津々でテーブルに手をつき、前のめりになる。
「なんとなく気付けば目で追ってたり、気に掛けてたりするって程度だけど」
「圭」
晃司は正面へ向き直り、俺の肩をポンと叩く。
「何?」
「それ、恋の始まり」
「は?」
こっ恥ずかしいセリフをキラキラした目で言う晃司。
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