■妃x戮

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妃side 俺に力があるんやったら戮を今すぐにでも死神から人間にしてやりたい だが俺はただの人間や 戮が言うような天界のもんやない ただの人間 ただの… 「妃さん!」 戮はいつも俺の為によお動いてくれる ホンマに助かるわ こんなにええ奴がなんで死神なんかになってもうたんやろか… 俺が神ならそんな事はせん 戮も純も死神なんかにさせんでまた人間に生まれ変わらせてやってるやろな ラメは… アイツは更正させたりとかな まぁあくまで俺が神やったらの話やけど 神か… アンタには俺の考えとる事が通じとるんか? 「戮……ちょい出かけてくるわ…」 「ふぇ?何処行くんですか?」 「ちょっとそこまで散歩や…」 「やっぱ人おらんな……」 昔よく来た公園 今じゃ忘れ去られた場所 殆どの遊具が錆び付いとる 懐かしいブランコ 俺がこっちに座り ラメが隣のに座ってたな 錆び付きすぎて壊れとる 「もう座れへんな……ラメ」 「気付いてたんや…」 「嫌でもわかるわ…お前の匂いは」 昔と変わらない甘ったるい匂い お前が気に入って毎日付けとったからな 「きぃさま……今日は僕の命日って覚えてたんですね」 「たまたまや…」 「でも今日は………… きぃさまの命日になるんやで?」 「っ?!」 何言うて… あの男…… 樹威… 死神のノート… まさかっ…! 「きぃさま……ばいばい」 「ラメっ!」 ドクン… 俺は…… 死ぬんか……? 何も出来ずに… ドクン… 力があれば… 力が… ドクン… 俺は… ドクン… 「……………あれ?死なん…」 「………………………」 「ちゃんと名前書いたん?」 「書いたよ……ほら…」 ドクン… 「………っ!」 ドクン… 「まさか……」 「…………………そんな玩具で俺を殺そうなんて俺もなめられたもんやな…」 「戻った………?!」 「神をなめんな……」
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