秘密基地での思い出

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実家の近くの川に墓石が捨ててあります。 ここは、過去に怪奇スポットとして週刊誌に特集されたのを覚えています。 地元民の僕らからしたら、怪奇な現象の話は聞かず、どちらかというとミステリースポットの感覚に近かったんですよね。 小学生の頃。 川遊びをして、石の上を渡っていたら、字が彫ってある事に気づいたんです。 誰が何の為に、ここに墓石を?と不思議だったのです。 後々聞いた話では、墓石を捨てる行為がある?なんて事を聞きましたが本当なんでしょうか? さて、本題。 夏休み。 この川で遊んでました。 もちろん墓石と墓石を踏んでいかなければ、秘密のトンネルには行けないからです。 秘密のトンネルとは、川の上を通っている橋の下がトンネル状になっていて、道路の真下に真っ暗な空洞がずーっと続いてる場所でした(道路4車線分なので結構広い)。 そこは、結構探索していて、途中コンクリートの壁に剥き出しのハシゴみたいなのを登ると、雨などがなだれ込む地上の排水溝につながって、排水溝のアルミの蓋を押し開ければ、地上に出れました。 当時は小学生だったので、排水溝はギリギリ通れる大きさだったんです。 その日も僕らは探検隊気分で、墓石を渡ってトンネルに着きました。 しばらくするとトンネル内の明かりが徐々に暗くなりました。 天気が曇ったのかな?と思ったけど、どんどん夜みたいな暗さになりました。 もう当たりは何も見えません。 誰かが隠し持っていたライターを点けようとしますが、トンネル内は微妙に空気が流れていて一瞬火が点いても、すぐ消えてしまいます。
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