Luv Song.

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暖房も効いてないのに、身体が熱くて堪らない。 脱がされかけのシャツに、鎖骨まで捲くり上げられたTシャツ、投げ出した足は、紐を解きかけたブーツをまだ履いたまま。 「んッ、んん ん…っ!」 赤西の柔らかい舌の感触を、性感帯が捕らえるたびに、ブーツが擦れる音が響いた。 胸元の愛撫を繰り返されて、張り詰めた下半身のソレ。 少し触れられるだけでも、もう我慢出来ない程に切ない。 「‥っかめ、すげ、勃ってんじゃん」 「っあ‥っ!ダメっ、」 揉みほぐすような手つきで触れられた、熱を持った中心。 少しの刺激にも耐えられそうもなくて、その手を阻もうとするけれど。 抵抗の手は簡単に、赤西の手中に捕まった。 「‥…っは、ホン、ト‥っア、さわ…っちゃ、」 制止の言葉は、荒くなる自分の呼吸が邪魔をする。 行為自体をやめたいわけじゃなかった。 ――ただ、せめてベットで、と思った。 いくら気持ちがなかったとしても。 「‥‥…っああっ!」 頭上で、壁に押し付けられた両手首は、赤西の片手でひとまとめにされたまま。 胸元に這わせた舌が、鼓動を速める。 赤西の唾液で濡れ光る、その熟れたような赤色の飾りに歯を立て、噛んだ。 尚も衣服越しに握り込まれた自身は、固さを増していくばかりで。 もう、射精することしか考えられない。 噛み締めた奥歯、洩れる吐息、揺れ動く腰。 ――早く。触って、扱いて、舐めて、入れて。 「っはあ、じんっ、…じん‥…!」 縋るように呼んだ、名前。 肩で息をして、上下する胸。 掴まれた手首に指先が痺れた頃、欲だけをぶつけるようなキスをされて。 もう隙間すらない壁に、それでも押し付けられる。 「‥…っは、かめ…」 赤西の乱れた呼吸、掠れた声に混じって聞こえきたのは、ベルトに手をかけた音だった。 .
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