第2話 筋肉疲労?

2/3
42人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
昔、何度か整骨院にはお世話になっている。 父親が整形外科を嫌っていた為、捻挫や脱臼など、手足の骨や筋を痛めた際には必ず整骨院に連れて行かれた。 今回も、手の故障という事で、まずは整骨院・・・という判断だった。 ☆ 何処の病院や診療所に行っても、治療はまず、先生に自分の症状を説明することから始まる。 けど、私はこの頃まだ、自分の症状を具体的に語れるほど、把握していなかった。 というよりも、把握のしようがなかった。 気持ちの悪い違和感・・・それ以上の具体的な言葉が出なかった。 だから私は、午前中に経験した不思議でおぞましい出来事のあらましを語った。 ☆ 唯一、具体的に説明出来たのは、中指が反る方向に引っ張られるような感覚だった。 先生に症状を見てもらうために、スティックを握って、ベッドの角を叩き始めたとき、まず感じたのが、中指がスティックからはがれようとするチカラだ。 それから、他の指や手首にチカラが入ったまま抜けなくなり、硬直してしまう。 ☆ 私はそれらのことを先生に話し「これって、腱鞘炎ですかねぇ」とたずねると「いや、これは、極度の筋肉疲労だと思う」と言われた。 手が硬直するのは、手や手首の問題ではなく、もっと根本の、腕の筋肉が硬くなってる事から来るのだと。肘から手首にかけての筋肉だ。 ☆ 先生によると、筋肉は疲労したまま放置しておくと、乳酸がたまり、硬くなったまま戻らなくなるのだという。 だから、スポーツなどで筋肉を使った後は、コールドスプレーなどで冷やしてやる必要があるのだという。 ☆ 私の腕をさわって、先生は「よく凝ってますねぇ」と言った。 そして、1週間くらいドラムを叩かないようにして安静にし、その間、マッサージ等で腕の筋肉をほぐしていけば、動くようになるだろうと言われた。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!