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授業の始まりのチャイムを聞いてから10分後。俺は教室に着いた。完全に遅刻だ。
…すると
バシッ!
…教室中に響く音。先生に叩かれた。
「痛った…何すんだよっ!」
叩かれた所をおさえながら振り向く。すると、ものすごい形相が響を睨み付けていた。
「…ゲ。」
「…ゲ。じゃないだろ、バカ!何回遅刻してんだお前はっ!」
俺を怒鳴りつけるこの先生、佐藤 拓也。(サトウ タクヤ)
「んー…何回でしょうね?」
ビシッ!
もう一発叩かれた。
「っ…先生、同じ所狙うのやめて下さいよ。」
「お前、後で指導室来い。」
「え、普通にやだ。」
「やだじゃないだろ!お前に選択する権利はない!」
それだけ言うと佐藤はドアを閉める音を思い切り立てて、教室から出て行った。
バンッ!
「…ひどくね?」
しばし呆然とその場に立ち尽くす。黒板には“自習”と、書かれていた。
なんだ、もっとゆっくりしてりゃよかった。
反省の色ナシ。
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