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人里離れた山の中。
遥かな昔、草木に覆われた祠で、一人の女と、一人の神との契約が交わされた。
そして2×××年。
ある力を探し求め、人々から忘れ去られていたかのようなその地に、足を踏み入れた者達がいた。
数人の男達は、辺りを警戒しつつも、ゆっくりと祠へ徒歩を進めていく。一人が祠の封印を破ろうと手をかけたその時――
祠が淡い光を放ち、一陣の風と共に、長い髪を一つに編んだ一人の少年が現れた。
その手に、古びた紅い巻物を持って……
「これは、あなた方の物ではありません」
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