~仲間~ 参ノ巻

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「起立、礼」 『さようならー』  よしっ。  授業も全部終わったし、後は部活に出て帰るだけ! ……なんだけど、何か気が進まない。  因みにティーファは学校に着いてしばらくすると、鞄の中からいなくなってた。  どこで何をしてるのか……戻ってきたら問い詰めてやる。 「忍舞(しのぶ)、行くわよ」 「しーちゃん早くー」 「はいはい」  机で考え事をしてたら2人に呼ばれ、鞄に教科書を詰めて、急いで後を追う。 「なんかねぇ、今日はしーちゃんが来るからって、顧問の水戸先生まで来るみたいだよ。いっつもは来ないのにねぇ」 「来なくていいわよ。あんなおじさん」 「忍舞が来るって主将に言ったら、みっちりしごいてやるって張り切ってたわよ。そっちも覚悟しておいた方が良いんじゃない?」 「ゲ――ッ。やっぱアタシ行かない」 「ダメ。いいじゃない。めったに部活に出ないんだから、今日くらい」 「良くない」  ……絶対に逃げてやる!! “ヒュッ。―――パアンッ!”  いい音!  胴着に着替えて道場に入ると、部員が次々に的をいる音が聞こえてくる。  あれ? いつの間にか後輩が増えてる。  まぁ5月だし、一年生が増えるのは良いことよね、うん。  と、道場内を見回しているアタシを、練習中だった主将が目ざとく見つけた。
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