俺は神を憎んだ

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-翌日- 「遊君ゴメン…ゴメン! 助けれなかった助けれなかった!君の父親を殺したも同然だ!本当に申し訳ないっ!!!」 廊下で 遊を抱き締めながら 泣き崩れる 槇原院長… 俺等も泣いた 泣き崩れた 遊を守る者はもういない あの母親は また遊を放棄するであろう… と思ったその時 こちらへ 歩いてきた女性がいた… 「遊ゴメンね…おいで」 遊は行きなり泣き出した そしてその女性の元へ駆け出した 「おかぁさぁああん!」 驚いた 凄く質素な格好で 優しい母親 という言葉がぴったりな 美沙奈さんがいた 「院長…そして遊のお友達の方々 今まで散々ご迷惑おかけして大変申しわけございませんでした!!」 深々と頭を下げた その姿に唖然とする 槇原院長… そしてニッコリ笑った 「今…遊君にはあなたしかいないのです… 守れるのは美沙奈さん あなただけなんです どうか遊君を大切にしてください」 「はいっ!!」 優しい母親の笑顔が そこにあった 遊は母親に抱きついた 「おかぁさぁああんおかぁさぁああんおかぁあさん!」 泣き崩れ 今までの気持ちを吐き出しながら ずっとぴったり美沙奈さんにくっついていた 今まで甘えられなかった その悲しみを目一杯ぶつけたのだ
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