君がくれたもの

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…近いかもしれない? やだ…死ぬな… ダメだ逝くな…逝くな! 「遊!!目を開けてくれ! 遊園地…遊園地行くんだろ!」 -ガチャ すると病室のドアが開いた。 「ごめんなさい、遅くなりました!!遊は!?遊は大丈夫なんですか!?」 息を切らし駆け込んできたのは美沙奈さんだった。 「意識が戻りません…」 固唾を飲む 聞こえるは機会音のみ。 「お母さん…」 すると遊の意識が戻った! 「ごめんなさい、遊、みんなに、迷惑かけちゃった」 途切れにしゃべる遊… 「私こそごめんなさい、貴方をほっておいてごめんなさい…」 その小さな手を握りながら美沙奈さんは泣き崩れる。 「お母さん大丈夫だよ… 遊、いっぱい、愛してもらえたよお母さんだから泣かないで…」 うんうんと頷いて更にギュっと小さな手を握りしめた。 「綾にぃ…」 「えっ綾にぃって俺か!?」 綾が目を丸くした。 いつも猿にぃって読んでいた遊が初めて綾にぃと言ったのだ。 「そうだよ…あのね 作詞したから見てね… 和にぃ明輝にぃ思樹にぃ 槇原しゃんお母さん みんなありがとう」  『遊は幸せでした。』 『世界で一番幸せでした。』   『みんな大好き』 _
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