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翌日、待ちに待った同窓会。
早めに支度を終えた俺はタバコに火をつけ、出発の時刻を待った。
「みんな変わったかなぁ…」
期待と不安でいっぱいになり、参加に丸をつけてしまった自分を悔やんだりもした。
出発の時刻になり、家を出て電車に乗り込んだ。
部活が一緒だったアイツはどうしてるだろう?
いつも遊んでたアイツは…
そんなことを考えているうちに目的地に着いていた。
居酒屋に近づくにつれ、だんだん鼓動も早くなり、居酒屋付近に辿り着いた時にはピークに達していた。
「あれ?浩介?」
後ろから聞き慣れた声。
部活が一緒だったアイツ。
辻 和明(つじ かずあき)だ。
「辻か?」
「浩介ー!!!!!久しぶりだなぁ!!お前なんで成人式来なかったんだよ!!」
懐かしい声、懐かしいテンション。
何故か
何でか分からないけど…
涙が流れた。
「おい…。どうしたんだよ浩介…?何で泣いてんだよ…。」
その後も辻が何か言ってたけど…何も聞こえない…。
ただひとつだけ…
その時…
辻も泣いてたんだ…。
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