もう一つの別離

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会社についた俺はまずパソコンのメールに目を通す。 取引先からのメールや社内メールをチェックする為だ。 ざっと読むだけでも取引先からのメールが9割を占める。 その中にいまさっき受信したばかりのメールがあった… 「またアイツか…」 俺には心当たりがあった。 そのアイツとは同じ部署の後輩… "真中弥生(まなかやよい)"だった。 『おはようございます先輩o(^ー^)o 今日もカッコイイですね♪』 まぁ、確かに取引先の 『先日はどうも』 とか 『○○の件でご相談が…』 ってメールに比べればまんざらでもないが、こういうのにはホントに困っていた。 俺は決まって毎朝同じ返信をする。 『おはよう。 ってか真中さん、こういうの困るって…!!』 確かに真中弥生は同じ部署…いや…うちの会社では1、2を争う美人だが…俺は興味がない…というより「七海しか愛せない」そう思っていた。 過去に固執するのはよくないけど、それでも俺は七海しか見れなかった。 『ぶーヽ(`ε´)ノ またそうやって弥生のこと怒る~!!』 なんじゃそりゃ… 真中弥生は何故かこうやって彼女気取りなメールをしてくる。 いいから真面目に仕事してくれよ…と業績中堅クラスの俺が思ってしまう程だった。 「はぁ…仕事、仕事…。」 決まって真中弥生とのメールは俺から終える。…というより終わらせなきゃ終わりがない…。 自分の仕事が出来ないのだ。
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